最下位敗退の仏監督が結婚宣言/EURO
<EURO2008:イタリア2-0フランス>◇17日(日本時間18日)◇1次リーグC組◇スイス・チューリッヒ
優勝候補フランスが、06年W杯決勝を戦った因縁のイタリアに0-2で完敗を喫し、「死のC組」最下位に終わった。敗戦直後のテレビインタビューで、進退を問われたレイモン・ドメネク監督(56)は「私の未来? (恋人の)エステルと結婚することだけだ」と仰天発言。指揮官の現実逃避とも取れる「結婚宣言」が、フランスの混乱ぶりを象徴していた。なお、ルーマニアが0-2でオランダに敗れたため、イタリアの準々決勝進出が決まった。
現実逃避とも思える、とっぴな発言だった。試合後の仏テレビ局「M6」のインタビュー。進退問題をにおわす質問にドメネク監督は「私の未来? エステルと結婚することだけだ。こういう時は愛する人にいて欲しい。だから、こう伝えたかったんだ」。直後の討論番組で司会する、恋人でジャーナリストのエステル・ドニさん(31)に向け、大胆にもプロポーズ。理解に苦しむ言動に、敗退ショックが如実に表れていた。
フランスは瀬戸際に立たされ、気合が空回りした。開始7分でリベリーが相手に激しいタックルを浴びせたが、逆に左ひざを痛めて退場した。前半24分にはアビダルがエリア内でトニを倒し、一発レッド。攻撃の軸を失った上に10人での戦いを余儀なくされた。頼みのアンリは決定機を生かせず、頭を抱えるばかり。「攻撃がうまくいかなかった。我々はその代償を払った」と同監督。皮肉にも、2失点目はアンリの左足でコースが変わり、生まれたものだった。
優勝候補と目されたが、誤算が混乱を招き、そして崩壊につながった。大会直前、ビエラ主将が左太もも負傷で離脱したのが、けちのつけ始めだ。精神的支柱を失い、オランダに1-4と大敗するとムードは悪化。いら立ちを隠せぬビエラはスタッフに悪態をつき、エブラと取っ組み合いのけんかもした。リベリーは「ジダンが恋しい。苦境になれば彼の存在がチームを励ましてくれた」と漏らした。
負の連鎖は、ドメネク監督の采配にも悪影響を与えた。世代交代を進めながら若手をベンチに座らせ、今大会で代表引退の36歳テュラム、35歳マケレレら過去の遺産に頼った。「W杯を見据えて若手中心で戦うという方針を継続すべきだった」と悔やむも、後の祭り。10年まで契約を残すが、既に98年W杯優勝メンバーのデシャン氏、ブラン氏が後任候補として浮上する。8年周期の冬の時代到来か。混乱収まらぬまま、フランスが大会から去った。
[2008年6月19日12時54分 紙面から]
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